スコティッシュバレエ団はRobert Juliatのホリゾントライト、ダリス860を追加購入し、現在は合計で26台を所有しています。受賞歴のあるダリス860は、あらゆる環境と条件に対応する多彩なホリゾントライトです。このたびAdlib社グラスゴー支店により、迅速かつ効率的にスコティッシュ・バレエ団のもとに届けられました。
© Andrew Ross
スコティッシュ・バレエ団はこのたびホリゾントライトのLED化を検討した結果、照明のグレードアップに踏み切りました。「ホリゾントライトはスコティッシュ・バレエ団ではよく必要となる照明です。私たちはこの種の機材で、劇的な変化を求めたわけではありません。これまでの照明をLED灯体に替えるべく、素晴らしい性能を備え、各種シーンにあう光を生み出すような灯体を求めていました。」スコティッシュ・バレエ団のテクニカル・マネージャー、マット・ストラーンはそう話しました。「これまで、展示会などでRobert Juliatのダリスに注目してきましたが、実際に使ってみてその可能性をたしかめる機会には恵まれませんでした。しかし2019年ー2020年の冬シーズンで、クリストファー・ハンプソンの『雪の女王』の世界初演した際に、照明家ポール・ピヤントのもとでダリスを使ってみたところ素晴らしい成果を生み出したので、購入を決意したのです。」
「Adlib社のバークレー・ダカーズ氏に一本電話を入れるだけで、すべてがスムーズに進みました。Adlib社とは長年のつきあいで、いつも良いサービスを提供してくれます。」英国ではアンバースフィア・ソリューションズ社がRobert Juliatの独占販売権を持っているため、今回の購入では同社のアイアン・グリーンがAdlib社とスコティッシュ・バレエ団のサポートにまわりました。
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スコティッシュ・バレエ団の舞台は円形パノラマ型で背景がカーブしており、幅15m、奥行6m、高さは7.5mです。「かなり巨大なホリゾント幕にはなりますが、ダリスを幕の後ろ、わずか1.5m離した場所に置くだけで、まっすぐ均一な光で見事に美しくカバーしてくれました。"素晴らしい!早速買わなければ!"と思いましたね。」
RJのダリス860ホリゾントライトは2020年、予算の関係で2回にわけて購入されました。各灯体はクイックリグ・クランプや、接続ケーブル・DMX等の入ったフライトケース付きのフルセットで購入されました。「好きな時に好きな場所で別々に使用することもできます。」ストラーンはそう話します。「低くてスリムなボディで、かなり狭い場所にもフィットしますので、スロー距離を大きく取らなくても大丈夫です。作動音が静かで、高熱にならない設計ですから、ダンサーにとってもかなり安全です。クイックリグ・システムもとてもスムーズです。いろいろと考慮された設計で、使いやすいです。」
追加購入されたダリス860は、ストラーンと彼のチームにとって、今後のスコティッシュ・バレエ団の大規模な公演を約束するものとなりました。2021年冬シーズンの『くるみ割り人形』ツアー公演、『マイヤリング』公演、『コッペリア』公演、そして2022年には『雪の女王』の再演が予定されています。収納ケースに戻る間もないほどの大忙しとなるでしょう。」とストラーンは話します。「伝統的な舞台でホリゾント幕を上下あますことなくカバーすることができるだけでなく、『オデッセー』を撮影した時のような柔軟な対応もできるのですから。」
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『オデッセー』は、スコティッシュ・バレエ団のソリスト、ニコラ・シューエスミス振付、キーラン・リヨン監督による撮影作品。リアルとバーチャルが混在する、異界の生物が棲むゲームのような空間の旅へと視聴者を誘うエネルギッシュな短編ダンス映像です。
ロックダウン期間中にスコティッシュ・バレエ団の敷地内に設けられた広さ20平方m、 高さ8mの空間で撮影された『オディッセー』の近未来的な舞台設定は、ダリス860にとっても新たな挑戦でした。ストラーンは、カメラから見える状態でセット上のトラスに26台のダリスを縦に設置し、このバーチャル空間のセットにダリスを溶け込ませました。「最初はダリスを霜で覆い、目立たないようにする予定でした。」ストラーンはそう話します。「しかしダリス自体、あまりに美しいデザインでできていて、電源の入っていない時でさえ見入ってしまうような灯体です。そのためTV照明監督が灯体そのものを見えるようにしようと提案し、霜の演出カバーを外すことになりました。最終的に、カメラに映る形でセットにダリスを設置し、TV制作陣は持参してきた照明をダリスに替えて大喜びし、たいへん気に入ってくれました。購入する時とは全く違う、思いがけない方法でダリスが大活躍してくれたことを、みんなとても喜んでいます。」
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スコティッシュ・バレエ団専属のMA2コンソール・プログラマーのキーラン・ケニングは、ダンサーたちがある世界から別の世界へと「移送」する際の変化を表現するため、スペースエイジ的な「ホログラフィーデッキ」効果を高めようと、ダリスの全色で動きを展開しながらデザインを模索していくうちにダリスの可能性を発見し、全身にアドレナリンが走りました。
「キーランはダリスの持つフレキシブル性を大いに好んでいます。キーランは『オデッセー』のエフェクトデザインを完成させましたが、その先にはさらなる可能性が無限に広がっています。」と、ストラーンは話します。「ダリスが与えてくれる数々のインスピレーションのおかげで、キーランには即座にアイデアが浮かんで、映画会社やデザイナーに見せて進めているようです。ダリスはほぼすべての環境やニーズに対応してくれますし、耐久性のあるRobert Juliatの製品ですから、少なくとも10年はもってくれると思います。
「まだダリスを使い始めたばかりです。徐々に理解が深まっていき、その使い方もさらに広がっていくことでしょう。正直に言って今のところ、どのような点においてもダリスには非の打ちどころがありません。」
©︎Scottish Ballet - Choreographed by Nicholas Shoesmith
©︎Scottish Ballet - Choreographed by Nicholas Shoesmith
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